【筋肉が硬くなる原因】
筋肉の硬さにはさまざまな要素が関連していますが、
一つ目は、速筋繊維は硬くて遅筋繊維はやわらかいという事実です。
これはミクロな話ですが、マラソンランナーは遅筋繊維が多いから
ちょっと体が硬くて、スプリンターは体が柔らかいという傾向が
あります。
遅筋繊維は、重力にさからって姿勢や動きを維持することが
主たる仕事ですので、硬いほうがいいのです。
やわらかいと姿勢をとることが難しくなります。
だから構造的に細胞の中の骨格が多く、硬くなります。
しかし、だからといって、スプリンターの人全員が体が柔らかいのかと
いったら否です。彼らの中にも体が硬い人が存在します。
それは、筋肉の緊張レベルが高いからです。
筋肉の緊張を取り除くためには、ストレッチが有効です。
即効的に柔軟性が出てきます。
また、無理なトレーニングによって筋繊維自体が硬くなってしまうことも
あります。筋肉痛が取れないのにハードにトレーニングをして筋肉の損傷を
繰り返すと、筋肉中の結合組織であるコラーゲンが増えてしまいます。
トレーニングにより筋繊維が死んでしまうと、そこに新たな筋繊維ができて
くるのですが、それよりも手っ取り早く補修しようとして結合組織が
増殖し、繊維化してしまうのです。そうすると筋肉全体が硬くなってきます。
この場合もストレッチやマッサージなどで筋肉をケアすることが肝要です。
激しいトレーニングをして筋肉痛が残っているのに、ガンガントレーニングを
繰り返すと、どんどんコラーゲンが増えてくる可能性がありますので
お気をつけ下さい。