【生まれつき筋肉モリモリの人は存在する!】
ミオスタチンは筋繊維から分泌されるたんぱく質で、その働きは、
筋肉の成長を著しく抑制します。人の場合を例にとってもみても、
母親のおなかの中にいる胎児の筋肉が増えて体が大きくなれば、
出産が大変なのは目に見えています。
そこで、通常は、出産の前にはミオスタチンが多く発現し、
胎児の筋肉の発達を抑制します。反対に、産まれた直後は、
赤ちゃんの筋肉をすみやかに発達させるためにミオスタチンの発現は
急激に低下します。
ここで、もしミオスタチンがつくられない赤ちゃんが生まれたら
どうなるのか、という疑問が沸き起こってきたので
調べたら、現にドイツでミオスタチンが作られない
赤ちゃんが生まれ、ニュースにもなったそうです。
産まれた時に普通の赤ちゃんの2倍の筋肉量があったこの赤ちゃんは、
6ヶ月後には立ち上がり、3歳でなんと3kgのダンベルを
持ち上げたと報じられました。
その家系を調べたら、両親は揃ってプロの陸上選手。
おじいさんは伝説的な力持ちだそうです。
さらに家系をさかのぼると力持ちと言われた人が少なくとも
5人はいたそうです。
ミオスタチンに異常があると筋繊維の数そのものが多くなりますので、
トレーニングで筋繊維の一本一本を太くすると、とんでもなく
強くなる可能性もあります。
この突然変異が起こる確率は200人に1人と意外と確率は高いです。
両親ともに変異型の確率は200×200=40000で
40000分の1の確率で、筋倍加突然変異のヒトが産まれる
確率があるということです。
まわりにとんでもないパワーを持っている人がいたら、
変異型の遺伝子を持っているかもしれませんね。