【筋繊維の性質を調べてくれる機関はあるのか?】
速筋繊維の多い人はスプリンター型、遅筋繊維の多い人はマラソンランナー型
と言われていますが、自分はどっちに属しているんだろうと思ったことは
ありませんか?
遅筋繊維は後天的に努力次第で増えるそうですが、
短距離が速いか遅いかは生まれつききまっていますので、
遺伝的要素が強いです。
私は、母方の父が短距離走が速く、母も速かったので、
私もまずまず速く、100mを11秒2で走ることができます。
ですので、スプリンター型だと自覚しています。
筋繊維を測定する方法は、まずは皮膚をひらくために麻酔注射をする。
次に、直径5m程度の太さの針を刺して筋肉の繊維を取り出します。
検査の後は、一週間ほど、肉離れと同様の状態が続き、外科手術に
相当するような検査なので、研究目的で採取するにせよ、
倫理審査を通すのがすこぶる大変なようです。
日本ではまず聞かない筋繊維の採取ですが、
フィンランドやデンマークなどの北欧では、わりと頻繁に
行っているようです。でも、筋繊維の組成を知りたいが
ために北欧まで行って痛い思いをするのはちょっとつらいですよね。
筋繊維を採取するにしても、大腿四頭筋(太もも)の一番外側の
筋肉の一部を取るくらいですので、全身の正確な数値はでません。
それでも筋繊維組成を知りたかったら、簡単に知る方法があります。
それは、50mの走速度と12分間の走速度を比べるというものです。
1989年に発表されたデータによりますと、
50mの走速度を12分間の走速度で割った値が2ぐらいだと、
速筋繊維の占める割合が70%くらいだそうです。
逆にこの値が1.4ぐらいだと速筋繊維の割合は40%。
短距離が速ければ速筋型の筋繊維組成、
長距離が速ければ遅筋型の筋繊維組成ですので、
学生時代にどっちが得意だったのかを思い出して参考に
さなってください。